東京EムケイはJALとの大口契約があり、土日でも成田空港へのお迎えが100件近くあり、乗務員の休みがないんじゃないかっていうぐらい無理やりなシフトを組んでいた。
それで少しでも台数を増やすために2種免許を持っている事務職員はサービス出勤でタクシーに乗らねばならず、2種免許を持っていないものは成田空港のカウンター業務の手伝いをしにいけとの社長命令が6月から始まった。
2種免許を持っていない事務なんて経理の2人しかおらず、必然的に隔週で土日のどちらかがつぶれることになってしまう。会社のためとか仕事が楽しいなんて考えはをまったく持っていない、土日の自分の趣味のため、生活のために仕事をしているという考えなので、この土日が隔週で必ずつぶれるというのはかなり許しがたい出来事だった。
もうこの先ずっとそうなのであれば、自分の趣味を犠牲にしてまでもこの会社にいることはないなと思い始め、この時点で退職を考え始める。
まだこのときに社長には800万の債権の件は知れていない。
次の日に、社長の呼び出し。そしてその時点で退職を決意。その夜に数人に退職の相談。
その週末。初めて成田に行く予定だった日の前日、台数が少ないので手伝いに行かなくていいとの連絡があり、まあ当日行きませんわな。
で、行かないと怒られるわけですよ。「なんであいつに行かせないんだ。」と。
週明けの月曜日っていったら経理は3日分の日報がたまってて忙しい日なのに「今日おまえは仕事しなくていいから債権回収に行って来い!」とか言われてね。行きましたよ、無意味な訪問を。阿呆営業Wと一緒に。なんでこんなやつに住民票の取り方とか教えなきゃいけないんだよ。債権回収行くんだったらちょっとはその辺調べてからにしろや!
その後も顔を見るたびに「普通あんなこと(800万の債権)やったら考えるぞ?」といわれるようになって。考えろって、辞めろってことですよね?いや、もうこっちは辞める決意はしてますから。ただ、今退職願出したらあなたたちは本気で賞与ゼロにするじゃないですか。それが嫌だからまだ出さないだけですよ。
給与計算があったために1週空けて、初めて成田空港へ行くことに。そこには乗務員の格好をした社長も来ていた。
その週明け。朝礼後に廊下に出た直後、おれがいなくなって聞こえてないと思ったのか「どうせあいつは当番だから成田に来てたんだろ?いやいや来てもらってもしょうがないんだけど?」と言い出す始末。
あのー、行かなかったら怒るくせに、行ったら行ったで文句言われても。どうしろってことですか?
この成田空港への手伝いと800万の債権が絡み合い、阿呆社長の中で意味不明な組み合わせになっていることには気づかないまま賞与会議を迎えるのであった。